VERT

新しい食材に
出会った感覚

VERT

  • VERT
  • TEL: 050-5594-8855
  • 住所: 東京都新宿区神楽坂3-1 かくれんぼ横丁会館 201
  • 営業時間:
    ランチ 14:00 - 16:00
    ディナー 19:00 - 21:00
  • https://www.instagram.com/vert_jpn/

日本茶とデザートが溶け合うように奏でる、2つでひとつの世界観。珠玉のコース「茶湊流水」をご堪能ください。
神楽坂の路地裏で、日本茶を軸に発酵を織り交ぜた「茶湊流水」をご提供。茶畑を訪れた時に感じた情景を落とし込み、旬のフルーツが持つポテンシャルを最大限に引き出した魅惑の一皿。オーナーシェフの田中様が自身の感性を大切にし、「何を固体にして何を液体にするか」を考えながら、毎月のコース内容を決定。無駄なものを削ぎ落したスタイリッシュな空間で、ゆったりとしたひと時をお愉みいただけます。

代表の田中俊大様に
お話を伺いました

OSMICトマトのことは
ご存じでしたでしょうか?

|田中様|以前にインターネット上で見かけたことはありましたが、実際に口にしたことはありませんでした。今回連絡をいただいてから初めて食べてみましたが、フルーツに近いなと感じました。

私はデザートを作っている人間なので、そこからの観点になってしまうのですが、具体的に言うと甘みが違いました。トマトには甘い部分と甘くない部分があると感じており、通常はその差が大きく、甘さが分散してるイメージがありますが、OSMICトマトはその差をあまり感じませんでした。ひと粒の中で全体的にしっかりと甘み・糖度がのっているなという印象を受けました。

OSMICトマトを取り扱って
いただいた理由を
教えてください。

|田中様|3月の茶湊流水をイチゴ主体として考えていたところ、OSMICトマトの味わいに非常に近しい印象を感じて、取り扱ってみようと決めました。

いわゆる平成時代のイチゴ、酸味がのって甘みはあるけれどみんな練乳をかけておいしく食べていたようなイチゴ。そういった“昔のイチゴ”と“今のトマト”を合わせたら、レイヤーがなくなって面白くなるのではないかと、そんな使い方をイメージしました。
結果としては、コースでいうところの、少ししょっぱいものが欲しくなりそうな中盤。料理単体で食べると口直しじゃないですが、塩味を感じることができて、一緒に提供する甘めに仕上げた抹茶ラテと合わせれば、デザートの方向にも印象づけることができるペアリングに仕上げました。

OSMICトマトを料理で
使うことで意識した
ことはありますか?

|田中様|VERT では日本茶を一つのテーマに扱っているため、お茶が持つ繊細な香りまでも活かしきる必要があると感じています。

そうなると日本茶の香りに対して料理の香りも合わせることが必要。私は使う食材を加工し過ぎることはあまり好きではないので、素材の持っている最大限の味わい、“甘み”や“香り”を活かしたデザートになるよう常に意識をしています。OSMICトマトは、もはやトマトと名乗らないほうがいいような甘みと香りを持っていたため、トマトとして捉えないように、全く新しい食材に出会った感覚で臨みました。

シンプルな表現になってしまいますが、お客様からも「甘くて美味しい」や「イチゴみたいな香りもあって本当にフルーツに近い」というトマト自体の反響をいただくこともあります。

OSMICトマトを
使ったメニュー

取材を終えて

盛り付け風景

田中様のご厚意で、この料理に合わせる大山製茶園の抹茶を使用したラテも試飲させていただきました。感じるか感じないかという絶妙なバランスの苦味に、芳醇な香りと旨み。甘みは豊島屋酒造のみりん Me の優しくもふくよかな甘み、レモングラスによる爽やかな後味が締めくくる味わいは、料理に対する味わいの補完と一体感。お互いを引き立てながら料理の味わいをより印象深いものに変えてくれました。

日本茶や食材、調理に関してはもちろん、空間の演出や器・道具などの全てにこだわった VERT 。コース料理のように、デザートでも出来立てをお客様に愉しんでいただきたい、という想いから始まった『茶湊流水』は、毎月予約を始めるとあっという間に埋まってしまいますが、ここでしか味わうことができない食事体験が詰まっています。ぜひ皆さまにもお愉しみいただきたい一店です。